2016年01月13日

上から読んでも 下から読んでも同じ文

「しんぶんし(新聞紙)」や「たけやぶやけた(竹薮焼けた)」などのように
上から読んでも下から読んでも同じとなる文を回文と言うが、
「わたしまけましたわ(私負けましたわ)」などはよく知られている回文。
また、有名人を扱ったものには、「宇津井健氏は神経痛」「奴、からむのよ、野村克也」
など、ちょっと笑えるものがある。
この回文に相当するものは、英語圏にも”palindrome”という名で存在している。
母音の配列から考えて、英語の方が遥かに作るのは難しいが、
"Do geese see God?" "Was it a car or a cat I saw?" などが作られている。
中には、
"On a clover, if alive erupts a vast pure evil, a fire volcano"
というような力作もある。
文を作る楽しみもあるが、これは何かの ”おまじない” という話もある。

この”palindrome”は大昔から存在していただろうが、
形として残っているのは、
ヴェスヴィオ火山の爆発によって埋没してしまったエルコラーノの遺跡に
”Sator Arepo Tenet Opera Rotas” と刻まれた碑文がでてきた。
これは、単純に読めば「農夫アレポは馬鋤きを曳いて仕事をする」
を意味するラテン語。
さらに追究すると、SATORは「農耕神サトゥルヌス」でAREPOは「大地の産物」
の意味がかけ合わさっていることがわかる。
縦と横にも一定の法則がある。
こういった文を作ったのは、一つの”願掛け”の要素があったようだ。

日本でも、正月二日に見る夢を初夢と言うが、
元旦の夜に寝る時に、枕元の下に「宝船」の絵と
「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の睡りの 皆目醒め 波乗り船の 音の良きかな)」
と書いた文を敷いて眠ると、良い夢が見られるとされる。

回文と”願掛け”、東洋と西洋ではあるが、どこかで繋がっていそうだ...  


Posted by 棒球小子 at 11:36
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